駒場の秋について

「学校が始まったらちょっと元気そうになったね」と母親から言われ、あーそうかもと思った。
というのも、夏休み後半(9月後半〜10月はじめ)なぜか体重が減り続け体調も芳しくない日々が続いていたから。
やっぱり駒場で会う友達や先輩、後輩、そして先生たちに活力をもらっていたみたい。
中でも先生たちの巻き込む力というか、パワフルさに今頃気付いた。
好きなことを研究してそれを楽しそうに教授している先生の授業をうけてると、こっちまでなんだか楽しくなってくる。ふつう先生が学生から若さをもらうとかいうのに、逆転だ。
今学期はそんな「出たい」と思える授業がけっこうあって、恵まれていると思う。
そして、そんな出たい授業の時間帯、つまり平日昼間の時間帯に説明会だとかセミナーだとかをかぶせてくる就職活動って一体なんなんだ?って思ってしまう。
まあそれくらい、今の駒場が大好きだということ。


2年前の駒場の秋。
ため息がでるほどきれいな青空の日がずっと続いていて、授業を抜け出しては散歩しまくるという日々。
放課後はほぼ毎日三劇の練習。みんなでいるのが楽しくてしょうがなかった。たかが劇、されど劇。オールで練習したり、自分のセリフを全部書き出したり、かなり一生懸命だったなぁ。
一生懸命で、でも楽しくて、そして頭上には青空!という今思い返してみるとなんとも青春な日々。


1年前の駒場の秋。
思い出そうとするとなぜか最初に思い浮かぶのは、2号館あたりで見た夕焼けの空。
たぶん文献をコピーしにいくときだったのだろう。
国際政治の英語文献をがむしゃらに読んで、わけわかんねーf#ck!と苛立ちつつもまぁ頑張っていたかな。
やっぱり学科の友達が支えになってくれて、自然に仲良くなれてすごく安心した気がする。


こうやって思い返してみると、2年前も1年前もそして今年の秋も何か小さい「背伸び」をしつつ、友達にめっちゃ助けられてるんやな。
プラス、秋独特のきれいな空気、その空気の匂い、空とか夕焼けにも小さな幸せをもらっている気がする。これが私が「秋」にこだわるいちばんの理由。
今年の秋はあまり天気には恵まれないなぁと思っていたら、今日は帰りにめちゃめちゃきれいな夕焼けを見ることができた。思わず正門前でたちどまってしまったほど。

きっと来年、今年の秋を思い出すときにはあの夕焼けが最初に浮かんでくるのだろう。